臨床精神医学第51巻第4号

強迫症または関連症群

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  • 中尾 智博(九州大学)
  • 発行日:2022年04月28日
  • 〈抄録〉
    ICD-11における強迫症または関連症群(OCRD)は,ICD-10におけるF4:神経症性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害から独立する形で新設されたカテゴリーである。OCRDは,ICD-11に先行して発刊されたDSM-5のOCRDと歩調をそろえており,強迫症(OCD)のほか,身体醜形症や抜毛症,皮膚むしり症,新設のためこみ症がカテゴライズされている。さらにICD-11のOCRDでは,自己臭関係付け症,心気症,神経疾患のセカンダリー・ペアレンティングとしてのトゥレット症候群が収載されている。OCRDは,1990年代に提唱された強迫スペクトラム障害(OCSD)の概念を基盤にしており,OCDを中心に,強迫的な行動様式が病態の中心にあると考えられる疾患群を一つのカテゴリーとして捉えたものである。これらの疾患が一つのカテゴリーに収載されることにより,生物学的な病態解明や臨床的な理解,新しい治療戦略の構築に発展がみられることを期待したい。

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Obsessive-compulsive or related disorders
中尾 智博
九州大学大学院医学研究院精神病態医学