臨床精神医学第50巻第8号

物質使用障害における医療観察法通院処遇の現状と課題

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  • 武田 俊信・他(龍谷大学)
  • 発行日:2021年08月28日
  • 〈抄録〉
    統合失調症の精神病状態での対象行為を典型的なものとしてデザインされた,現行の医療観察法通院処遇の物質使用障害への処遇に関する現状と問題点をアンケートにより調査した。全国の施設の18.7%から回答を得た。現行のシステムへの自由回答の意見としては『特別な受け入れ体制が必要である』,『治療の成否の要因』,『現行の制度への疑問・提言』というラベルが抽出され,現在の治療の枠組みでの治療に難渋している現場の状況が浮かび上がった。個別のケースへの回答では,入院期間が全国の医療観察法の入院期間の平均よりも10か月長いことが明らかになった。薬物療法では,通院加療中の減量が望まれるが,実現困難であることが推測された。非薬物療法では就労支援,デイ・ナイトケア,疾病教育,認知行動療法,薬物検出検査が過半数のケースで行われていた。物質使用障害の医療観察法での処遇に関しては,システムそのものの見直しも含めさらなる議論や調査が必要である。

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詳細

outpatient settings under the medical treatment and supervision act
武田 俊信*1 石塚 伸一*2 長谷川 直実*3
*1龍谷大学臨床心理学科
*2龍谷大学法学部
*3医療社団法人ほっとステーション大通公園メンタルクリニック