臨床精神医学第50巻第8号

慢性腎臓病の緩和ケアにおける精神医療

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  • 高野 公輔・他(東京女子医科大学)
  • 発行日:2021年08月28日
  • 〈抄録〉
    慢性腎臓病の緩和ケアにおいて,サイコネフロロジーに求められる役割が増している。精神医療の専門職は,患者の精神症状に対応するだけではなく,血液透析・腹膜透析・腎移植・保存的腎臓療法の意思決定プロセスに対応することが求められている。心理的ケアの基本は「協力的な治療関係をつくり,その中で患者を支えること」であり,身体症状を起因として精神心理的苦痛が生じている場合には,身体的苦痛の除去がまず優先される。薬物療法が検討される場合には,腎排泄型や糖尿病禁忌の薬剤など十分な配慮が必要である。意思決定プロセスへの関与については,患者が透析見合わせの意向を表明した場合,認知症やうつ病など意思決定能力に影響を与え得る精神疾患が背景にあることが疑われるような場合などに,意見を求められることがある。今後ますます精神医療の専門職が,医療チームの一員として慢性腎不全の緩和ケアに参画することが必要になると考える。

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Psychiatry in palliative care for chronic kidney disease
高野 公輔 西村 勝治
東京女子医科大学医学部精神医学講座