臨床精神医学第50巻第8号

認知症の緩和ケア

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  • 櫛野 宣久(聖マリアンナ医科大学)
  • 発行日:2021年08月28日
  • 〈抄録〉
    これまで認知症は,経過の個人差が大きく予後の予測も困難であることもあって,生命を脅かす疾患と認識されなかった。そのため,認知症の緩和ケアも鑑みられることはほとんどなかった。しかし,認知症は,本人の苦痛が適切に評価されていない可能性もあり,家族の苦悩も小さくはない。そして認知症臨床では,症状管理からケアに比重が置かれるようになり,person-centred careが求められるようになった。そうした現状をふまえ,認知症にも緩和ケアが必要であると考えられるようになっている。とは言え,まだ認知症に適切な緩和ケアや終末期ケアは明確にはなっていない。本稿では,認知症の全人的苦痛を身体的,精神的,社会的,そしてspiritualの各側面に分けて緩和ケアの取り組みを検討する。さらには意思決定支援や代理決定の考え方と医療従事者の役割について説明する。認知症診療における緩和ケアとはどのようなものか考えることで認知症の治療論を捉え直すこともできるかも知れない。

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Palliative care for dementia
櫛野 宣久
聖マリアンナ医科大学緩和医療学