臨床精神医学第50巻第8号

がん患者への精神科系薬剤の処方実態

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  • 佐藤 泉美・他(長崎大学)
  • 発行日:2021年08月28日
  • 〈抄録〉
    がん患者での精神科系薬剤の処方実態や処方に影響する因子を明らかにするために,大規模医療情報データベースを用いて記述疫学研究を実施した。2009年7月~2014年5月に主要ながん種(乳房,大腸,肝臓,肺,卵巣,膵臓,前立腺,胃)のいずれかに新規診断された18歳以上の14,661人を13か月間観察し,精神科系薬剤(ベンゾジアゼピン系薬,抗精神病薬,3環系抗うつ薬,選択的セロトニン再取り込み阻害薬,セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬,ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬等)の処方割合・率を算出し,多変量ロジスティック回帰モデルを用いて処方に影響する因子を探索した。精神科系薬剤の処方は,新規がん診断後の1か月間がほとんどのがん種で最も多く,対象患者の約43%にベンゾジアゼピン系薬が処方されていた。肺・膵臓・肝臓のがんや化学療法・手術などが処方に影響する因子であった。

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Prevalence and initial prescription of psychotropics in patients with common cancers
佐藤 泉美*1 川上 浩司*2
*1長崎大学生命医科学域(医学系)臨床疫学分野
*2京都大学大学院医学研究科社会健康医学専攻薬剤疫学分野