臨床精神医学第50巻第6号

ナルコレプシー患者が抱えている顕在または潜在ニーズの実態調査

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  • 種村 菜奈枝・他(医薬基盤・健康・栄養研究所)
  • 発行日:2021年06月28日
  • 〈抄録〉
    日本人のナルコレプシー有病率は0.16%であり,このように患者数が少数の疾患である場合,患者の潜在ニーズの把握が重要となる。ナルコレプシー患者257名を対象に顕在または潜在ニーズの内容と量を明らかにすることを目的に,2020年5月と6月に,無記名自記式アンケート調査を実施した。Berelson内容分析を参考に,「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」の自由記述内容を分析した。記述内容は,センテンスを記録単位,記録物全体を文脈単位とした。記録単位を意味内容の類似性に基づき,カテゴリ分類した。顕在ニーズありは98.4%で,社会的(48.3%)健康概念で多く,一方,潜在ニーズありは68.1%で,社会的健康概念のうち,疾患の理解(62.8%)で多かった。ナルコレプシーのように患者数が少ない場合,潜在ニーズの把握が難しい。今後,患者の顕在ニーズに加えた潜在ニーズの把握,また疾患の認知向上に向けた公的な社会的支援策の検討が必要である。

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詳細

Survey of visible/potential needs of narcolepsy patients and their family members
種村 菜奈枝*1,2 佐々木 剛*3 佐藤 淳子*4 神林 崇*5,6
*1医薬基盤・健康・栄養研究所
*2千葉大学大学院医学研究院
*3千葉大学医学部附属病院
*4医薬品医療機器総合機構
*5筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構
*6茨城県こころの医療センター