臨床精神医学第49巻第6号
パーキンソン病に対する深部脳刺激の精神面への影響
電子書籍のみ
- 伊藤 賢伸・他(順天堂大学)
- 発行日:2020年06月28日
- 〈抄録〉
パーキンソン病の治療は,レボドパを中心としたドパミン製剤やドパミン受容体作動薬など薬物療法が主体であったが,2000年以降日本でも脳深部刺激療法(Deep Brain Stimulation : DBS)が行われるようになってきた。これまでもパーキンソン病は,薬剤誘発性に精神病症状を認めることがあり,コンサルトを受けることは多かったが,抗精神病薬では副作用が出やすく治療は難しい。さらにDBS施行後の精神症状では,刺激の調節も必要となるが,刺激の調節を行うことができる施設は限られている。DBS刺激に伴う精神症状は,気分変動,幻覚妄想,衝動行為など多岐にわたる。そのためDBSを行う場合は,術前から精神状態を把握し,変化に注意する必要がある。DBS術後の特異性として, DBS刺激の調節による症状の変化が起こることがあげられる。それ以外はパーキンソン病に伴う精神症状と対応は大体同様であるが,認知機能の低下,自殺に対しては注意が必要な可能性がある。
詳細
Psychiatric symptoms after deep brain stimulation on Parkinson’s disease
伊藤 賢伸*1 梅村 淳*2
*1 順天堂大学医学部精神医学講座
*2 順天堂大学大学院医学研究科運動障害疾患病態研究・治療講座