肝胆膵第79巻第3号
レンバチニブ+ペムブロリズマブ併用療法の第Ⅰb相試験− updated data
電子書籍のみ
- 古瀬 純司(杏林大学)
- 発行日:2019年09月28日
- 〈要旨〉
肝細胞癌の薬物療法においても,免疫チェックポイント阻害剤の有効性が期待されている.これまでのところ,抗PD-1/PD-L1抗体薬単独の有効性は証明されていないが,現在,抗PD-1/PD-L1抗体薬と血管新生阻害剤など併用療法の臨床試験が進められている.マルチキナーゼ阻害剤レンバチニブは,ソラフェニブとの第Ⅲ相試験において非劣性が証明され,実臨床で広く用いられている.レンバチニブと抗PD-1抗体薬ペムブロリズマブの併用ではCD8+T細胞の増加が得られ,併用による抗腫瘍効果の増強が期待できる.本併用療法の第Ⅰb相試験では忍容性が確認され,良好な抗腫瘍効果が報告された.現在,レンバチニブ単独療法との第Ⅲ相試験が進められている.
詳細
Updated data of phase Ib trial of combination of lenvatinib and pembrolizumab
古瀬 純司
杏林大学医学部腫瘍内科学