肝胆膵第79巻第3号

ペムブロリズマブによる二次治療のphaseⅢ試験結果(KEYNOTE 240 試験)

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  • 小川 力,他(高松赤十字病院)
  • 発行日:2019年09月28日
  • 〈要旨〉
    ペムブロリズマブはヒト化モノクローナル抗体であり,PD-1阻害剤の一つとして米国,台湾などではすでに肝細胞癌の二次治療として迅速承認(accelerated approval)されている薬剤である.本試験(KEYNOTE 240)はソラフェニブ不耐あるいは病状進行症例を対象とした,ペムブロリズマブとBSC療法の併用による,二重盲検プラセボ対象無作為化第Ⅲ相試験であった.主要評価項目は全生存(OS)と無増悪生存期間(PFS)であり,その結果はOSがHR(95 % CI):0.781(0.611~ 0.998),p= 0.0238,PFSがprimary analysis でHR(95% CI):0.775(0.609~ 0.987),p= 0.0186で,final analysisではHR(95% CI):0.718(0.570~ 0.904),p=0.0022と有望な結果であった.しかしながら事前に設定していた試験デザインの有意水準を満たすことができず,残念ながらnegative studyとなった.本稿ではその試験結果の症例について報告する.

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詳細

Results of KEYNOTE 240: phase III study results of 2nd line treatment in advanced hepatocellular carcinoma with pembrolizumab
小川 力*1,2 工藤 正俊*2
*1高松赤十字病院消化器内科
*2近畿大学医学部消化器内科