肝胆膵第76巻第2号

グレカプレビル+ピブレンタスビル治療-ジェノタイプ 1型に対する効果(CERTAIN-1)

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  • 狩野 吉康(札幌厚生病院)
  • 発行日:2018年02月28日
  • 〈要旨〉
    NS3/4プロテアーゼ阻害剤グレカプレビル(GLE)とNS5A阻害剤ピブレンタスビル(PIB)の合剤であるマヴィレット®配合錠が新たに使用可能となった.慢性肝炎に対しては8週,代償性肝硬変に対しては12週間の投与期間で第Ⅲ相試験CERTAIN-1試験が行われた.慢性肝炎に対してはヴィキラックス®配合錠12週間投与とのオープンラベルの比較試験が行われた.慢性肝炎例のSVR12達成率はマヴィレット®群で99%,ヴィキラックス®群で100%とともに高率で,マヴィレット®群のヴィキラックス®群に対するSVR12の非劣性が示された.マヴィレット®配合錠12週間投与を行った代償性肝硬変症例38例は全例SVR12を達成した.NS5A領域のY93H変異陽性者29例(慢性肝炎23例,代償性肝硬変6例)は全例SVR12を達成した.マヴィレット®群では慢性肝炎,代償性肝硬変において重篤な有害事象の発現,肝予備能の悪化例はなく忍容性・安全性は良好であった.マヴィレット®配合錠はNS5A領域の耐性変異陽性の症例を含めて高い抗ウイルス効果と安全性を兼ね備えており,わが国のC型肝炎治療ガイドラインでは第一選択の薬剤となった.

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Efficacy and safety of glecaprevir/pibrentasvir in Japanese patients with chronic genotype 1 hepatitis C virus infection –Analysis of CERTAIN-1 study–
狩野 吉康
JA北海道厚生連札幌厚生病院肝臓内科