臨床精神医学第54巻第9号
人的資本経営とメンタルヘルス─心理的資本による多次元的アプローチ─
電子書籍のみ

- 上林 憲雄・他(神戸大学)
- 発行日:2025年09月28日
- 〈抄録〉
「人のマネジメント」は組織業績を左右する重要な鍵である。従前の日本的経営下における年功型人事労務管理は,人的資源管理や人的資本経営へと基本パラダイムが変遷するにつれて変貌していき,労働者集団一括のマネジメントから,個々の従業員ごとの多様性や各自の能力を重視した個別マネジメントへと焦点が移行しつつある。個人への期待に応える必要性から,働く人々の心理的負荷も非常に大きくなってきた。そうした中,企業経営においても,仕事に従事するうえでのポジティブな心のエネルギーである心理的資本への注目が急速に高まっている。近年では,心理的資本の多次元的視座に立脚したアプローチが求められており,とりわけ日本のコンテクストにおいては,困難な状況から回復する「レジリエンス」をいかに高めていくかが重要な鍵となることが示唆される。
詳細
Human capital management and mental health: a multidimensional approach in psychological capital
上林 憲雄 堂西 晴香
神戸大学大学院経営学研究科