臨床精神医学第54巻第4号

高等学校卒業程度認定試験に向けた支援により改善のみられた統合失調症の1症例

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  • 武田 隆綱(武田メンタルクリニック)
  • 発行日:2025年04月28日
  • 〈抄録〉
    筆者は,高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験)合格に向けた支援により改善のみられた統合失調症の1症例を経験したので報告する。症例は,男性で高校2年生時に発病し,同級生に対する幻聴や被害妄想が持続し,不登校となり中退した。しかし,高校中退後も高校卒業の学歴に執着し,劣等感を訴え,高卒認定試験の受験を希望していた。だが独学では勉強が捗らず,受験には至らなかった。そこで生活臨床的には,患者の発病時課題は高校卒業資格の取得と判断し,その達成に向けて支援することにした。そして両親の同意を得て勉強の指導者をつけ,障害の特性に合わせた勉強指導を継続したところ,2年間で全科目に合格できた。すると飛躍的に症状は改善し,現在はパート就労している。本症例の経験から,勉学で行き詰まっている統合失調症患者では,筆者が考案した障害の特性に合わせた勉強指導方法が,就学目標の達成のために有効である可能性が示唆される。

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A case of schizophrenia improved by support for upper secondary school equivalency examination
武田 隆綱
武田メンタルクリニック