臨床精神医学第54巻第4号

高尿酸血症と精神疾患

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  • 飯沼 康平・他(山梨大学)
  • 発行日:2025年04月28日
  • 〈抄録〉
    高尿酸血症は痛風,腎障害,心血管疾患のリスク要因として知られる。現代ではありふれた生活習慣病となり国内の患者数は約1,000万人と推定されている。近年では精神疾患(うつ病,双極性障害,統合失調症,認知症など)との関連も注目されている。高尿酸血症は炎症や酸化ストレス,プリン代謝経路の乱れを介して中枢神経系に影響を及ぼす可能性があり,うつ病の発症リスクの増加,双極性障害の躁状態との相関が報告されている。特に双極性障害では,躁状態に対して尿酸降下薬の併用により臨床症状を改善させたという小規模な介入研究もある。また尿酸は強力な抗酸化物質でもあり,認知機能に対する保護的作用が指摘される一方,過剰蓄積は脳内微小環境を破綻させる可能性も指摘されている。今後,大規模な臨床研究や基礎研究により因果関係が解明されることで,適切な尿酸管理が精神疾患の予防・治療戦略に組み込まれることが期待される。

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Hyperuricemia and mental disorders
飯沼 康平 土屋 恭一郎
山梨大学医学部附属病院糖尿病・内分泌内科