臨床精神医学第52巻第9号

アルツハイマー病におけるバイオマーカーの開発状況

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  • 栗原 正典・他(東京都健康長寿医療センター)
  • 発行日:2023年09月28日
  • 〈抄録〉
    アルツハイマー病は脳内のアミロイドβ(Aβ)・tauの蓄積を特徴とするが,脳脊髄液ではそれぞれAβ42・リン酸化tau濃度の上昇がみられる。現在本邦ではスレオニン181におけるリン酸化特異抗体を用いた測定のみ保険適用となっている。今後抗Aβ抗体が承認され臨床現場で使用される場合にはAβバイオマーカーも含めるなど,より高い精度での診断が必要となる。これまで脳脊髄液中のAβは採取・測定条件によるばらつきが問題となってきたが,より影響を受けづらいAβ42/40比の測定や世界的な採取条件の標準化や同一検体を用いたクオリティコントロールプログラム,また全自動測定系の出現により課題は克服されてきており,早期の保険適用が望まれる。また最近は測定系の改良により血液中に微量に存在するこれらの蛋白質を測定することができ,臨床での実用化に向けた開発・実証研究が盛んに行われている。

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Developmental status of biomarkers for Alzheimer’s disease
栗原 正典*1,2 岩田 淳*1,2
*1東京都健康長寿医療センター脳神経内科
*2東京都健康長寿医療センター認知症未来社会創造センターメディカルゲノム・バイオマーカーチーム