臨床精神医学第53巻第3号

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  • 特集/漢方薬を精神科領域に活かす
  • 発行日:2024年03月28日
  • <企画趣旨>
    近年,漢方薬を用いた研究論文が増え,わかりやすいイラストつきやフローチャートで始めやすい参考書も多く,漢方薬は随分と身近になり,医学臨床の中に普及してきた。精神医学領域もその例外ではなく,大いに活用され,今後の発展も期待される。その一方で,医学部教育において,漢方薬を学べる機会がある大学はいまだに少なく,医師国家試験出題基準でも漢方薬は明記されず,甘草による有害事象が論じられた問題が出題されるにとどまっている。精神科医が診療をする際に,薬物療法は欠かせない症例が多いが,西洋薬(向精神薬)のほかに漢方薬を使いこなすというスキルを持つことは重要と考えられる。エビデンスも蓄積されてきた漢方薬の知見を大いに活かし,よりよい精神医学の診療に役に立てていただきたい。

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<目次>
漢方薬 総論  富山大学 貝沼 茂三郎
漢方の基本概念─精神科領域に多い病態を中心に─ 箕面神経サナトリウム 田上 真次
漢方診察の基本技術と精神科臨床への応用  センプククリニック 千福 貞博
不眠症に対する漢方薬の有用性 久留米大学 兵頭 佑規・他
不安・怒りへの漢方薬  順天堂大学 雪下 岳彦・他
頭痛・めまいへの漢方薬  済生会横浜市南部病院 中江 啓晴
慢性疼痛の漢方治療レシピ  東邦大学 田中 耕一郎
消化器症状の漢方薬  東京医科大学 及川 哲郎
うつ状態・うつ病に対する漢方薬治療 亀田北病院 宮澤 仁朗
児童精神科領域への漢方薬  なかしまこどもクリニック 中島 俊彦
産婦人科領域メンタルヘルスに対する漢方薬 岐阜県総合医療センター 佐藤 泰昌
緩和ケア領域への漢方薬 芝大門いまづクリニック 今津 嘉宏・他
漢方薬と高齢者 国立長寿医療研究センター 荒井 秀典
漢方の概念をふまえたレジリエンス評価システム  大阪大学 萩原 圭祐
研究報告
覚醒剤使用障害に対する条件反射制御法の効果に関する研究─入院で条件反射制御法を受けた者の1 年後転帰─ 小柳 一洋・他
アルツハイマー型認知症の金銭管理能力と前頭葉機能との関連性 小野久美子・他
短 報
パニック発作と氷食症を呈した鉄欠乏性貧血の1 症例 武田 隆綱