臨床精神医学第51巻第6号

注意欠如・多動症(ADHD)がある児童・成人の治療ゴールにつながる評価法

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  • 岡田 俊(国立精神・神経医療研究センター)
  • 発行日:2022年06月28日
  • 〈抄録〉
    注意欠如・多動症(ADHD)は,12歳以前から複数の場面で認められる発達水準に不相応な不注意,多動性-衝動性によって診断される神経発達症であり,他領域にわたる機能障害とともに,二次障害のリスクファクターとなることが指摘されている。ADHD治療のゴールは,ADHD特性を軽減するとともに機能障害を改善することであり,ADHD特性と機能障害の両面から評価を実施することが必要である。しかし,ADHD症状や機能障害は併存精神疾患の影響を強く受けることにも留意が必要である。ADHD治療は,症状や機能障害の改善にとどまらず,当事者の日常生活の困難感をふまえて提示される治療オプションであるべきであり,その先には自己実現などが位置づけられるべきである。症状や機能障害の評価は一面的な治療ゴールに過ぎないことをふまえることが肝要であり,慎ましやかな治療態度こそが望まれているといえる。

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Assessment to orient treatment goal in children and adults with attention-deficit/hyperactivity disorders
岡田 俊
国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所知的・発達障害研究部