臨床精神医学第50巻第7号

英語圏の哲学に基づく精神療法の哲学

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  • 田所 重紀(札幌医科大学)
  • 発行日:2021年07月28日
  • 〈抄録〉
    私たち精神科医にとって,精神療法はアイデンティティの根幹に関わる専門的治療である。そのため,精神療法にまつわる概念的・抽象的な問題を主題にした研究は,精神科医療の本性や精神科医の職能に関する洞察を深めるだけでなく,有用な臨床的成果に結びつく可能性を秘めている。さらに,こうした研究を行う際には,心理学や神経科学における最新の研究成果をとり入れつつ,人間の心に関する精緻な理論的研究を積み重ねている,英語圏の哲学における知見を援用することが極めて有用である。その具体例として,筆者自身が行っている二つの研究を紹介した。一つは,心身問題に関する知見を援用した研究であり,精神療法を身体的治療として再定位させることを試みた。もう一つは,感情の哲学の知見を援用した研究であり,森田療法における感情観や「心の健康」観を明確化・普遍化することにより,その妥当性や臨床的有用性を明らかにすることを試みている。

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Philosophy of psychotherapy
田所 重紀
札幌医科大学医学部神経精神医学講座