臨床精神医学第50巻第7号

「精神医学の哲学」と臨床精神医学

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  • 榊原 英輔(東京大学)
  • 発行日:2021年07月28日
  • 〈抄録〉
    精神医学の哲学は,1990年前後から英米圏を中心に発展してきた学際的な研究領域の総称であり,2010年前後からは本邦でも関心が集まり,海外文献の訳書や論文集が続々と出版されている。Philosophy, Psychiatry, & Psychologyという雑誌に掲載された精神医学の哲学の論文160本を集計したところ,著者は医師や心理療法家よりも哲学者が多く,扱う主題は「哲学的精神病理学」「心理療法論」「精神疾患論」「精神医学の倫理学・法学」「臨床実践の理論化」「精神医学の科学哲学」「精神医学に対する批判的考察」などに分類できることが分かった。これは,精神医学の哲学と本邦において精神病理学や精神医学総論の中で昔から論じられてきたことは,扱う主題においては重なりを持ちつつも,著者の属性や主題の論じ方に違いがあることを示している。臨床精神医学に資するような精神医学の哲学の研究を進めていくためには,精神科医と哲学者の連携が必要である。

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Philosophy of psychiatry and clinical psychiatry
榊原 英輔
東京大学医学部附属病院精神神経科