臨床精神医学第49巻第3号
てんかん性もうろう状態
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- 吉野 相英（防衛医科大学校）
- 発行日：2020年03月28日
- 〈抄録〉
てんかん発作と関連するもうろう状態には発作後もうろう状態と非けいれん性てんかん重積状態（NCSE）がある。発作後もうろう状態は強直間代発作あるいは焦点意識減損発作に引き続いて生じる。通常は数分以内に自然終熄あるいは睡眠に移行するが，稀には数時間～数日にわたって続くことがある。NCSEでは遷延性の意識障害を呈する。意識障害のレベルはさまざまであり，注意障害から昏睡までと幅広い。脳波では律動性棘徐波複合，律動性デルタ，周期性放電が連続する。NCSEはてんかんに限らず，てんかんの既往のない患者にも薬剤の副作用や電解質異常などによって生じることがある。薬剤性の場合，向精神薬によるものが多く，精神科はNCSEに遭遇しやすい診療科であるという認識が必要である。
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Confusional states and seizures
吉野 相英
防衛医科大学校精神科学講座