肝胆膵第80巻第2号
膵石の内視鏡治療vs.外科治療－最近の知見－
電子書籍のみ
- 松本 逸平，他（近畿大学）
- 発行日：2020年02月28日
- 〈要旨〉
膵石に対する内視鏡的治療〔体外衝撃波結石破砕療法（extracorporeal shock wavelithotripsy：ESWL），内視鏡治療〕は低侵襲であるため，まず適応が検討される．内視鏡治療には，内視鏡的膵管口切開術切開術，内視鏡的膵石除去術，内視鏡的膵管ステント留置術があり，個々の病態に合わせESWLを組み合わせた治療を行う．外科治療は内視鏡的治療非適格例や無効・再発例に行う．しかし，過去の比較試験の結果より治療法の選択に際し，対費用効果，長期除痛率，再手術率についても考慮する必要がある．また，内視鏡的治療不適格例を治療開始前に的確に選別すること，内視鏡的治
療の継続期間は1年前後を一つの基準とし，外科治療への移行が遅れないようにすることが，治療成績向上のために極めて重要である．
詳細
Endoscopic versus surgical treatment of pancreatic stone –current status and recent advances–
松本 逸平＊1 松本 正孝＊1 村瀬 貴昭＊1 亀井 敬子＊1 里井 俊平＊1 武部 敦志＊1 中居 卓也＊1 三長 孝輔＊2 竹中 完＊2 竹山 宜典＊1
＊1近畿大学医学部外科
＊2同 消化器内科