肝胆膵第80巻第2号

慢性膵炎の膵線維化と加齢による膵線維化は違うのか-病理学的考察-

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  • 能登原 憲司(倉敷中央病院)
  • 発行日:2020年02月28日
  • 〈要旨〉
    高齢者の膵臓には線維化がみられるが,その形態は慢性膵炎とは異なり,小葉間結合組織から小葉内の膵管,細血管周囲のコラーゲンの増加からなり,膵管上皮や血管,腺房細胞の障害性変化は基本的に認められない.糖尿病患者にみられる膵の変化もこれに類似するが,小葉間結合組織には通常,脂肪浸潤が高度である.一方,慢性膵炎の線維化は腺房細胞や膵管上皮,脂肪組織の障害の結果生じるもので,障害に伴う変化を観察することにより加齢による膵線維化と鑑別が可能である.高齢者の剖検膵ではまた,低異型度膵上皮内腫瘍性病変(low-grade PanIN)に伴う小葉中心性の限局性線維化を認めることがある.

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Difference of fibrosis in chronic pancreatitis and aging: a pathological discussion
能登原 憲司
倉敷中央病院病理診断科