肝胆膵第80巻第2号

膵外分泌機能の評価-BT-PABA試験以外に日常臨床で有用な検査は-

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  • 阪上 順一,他(京都府立医科大学)
  • 発行日:2020年02月28日
  • 〈要旨〉
    PubMedから“insufficiency”,“exocrine”,“pancreatic”で2013~2016年分を論文検索し,316報の論文を解析した結果,対象がヒトであり膵外分泌機能評価法が記載されていた195論文中81報が便中エラスターゼ1(FE-1:fecal elastase 1)で,最多(42%)を占めた.わが国ではBT-PABA試験のみが保険収載された膵外分泌機能の評価法であるが,BT-PABA試験は日常臨床で必ずしも普及してはいない.日常臨床では,脂肪便を疑えば便の観察を行うことが重要であり,便のSudan染色や酸Steatocrit法は簡便な脂肪便のスクリーニング検査となりえる.自験例ではBT-PABA試験での尿中PABA排泄率が0~20%の症例では血清トリプシン値が低値であった.血清トリプシン値<20ng/mLでは膵外分泌機能が高度に低下している可能性がある.膵外分泌機能不全の症例では高率に骨密度が低下しており,慢性膵炎(自験例)では68.8%に骨密度低下(T-score<–1)がみられた.

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詳細

Evaluation of pancreatic exocrine function –Useful clinical tests other than the BT-PABA test–
阪上 順一 片岡 慶正 保田 宏明 十亀 義生 加藤 隆介 土井 俊文 三宅 隼人 諏訪 兼敏 提中 克幸 伊藤 義人
京都府立医科大学消化器内科学