臨床精神医学第48巻第4号

高次脳機能障害に対する行政的対応と施策

  • 中島 八十一(国立障害者リハビリテーションセンター)
  • 発行日:2019年04月28日
  • 〈抄録〉
    頭部外傷後の慢性期にあって精神症状を示す者への社会保障を確実なものにするため,国は高次脳機能障害診断基準を定め,これに該当する者を平成18年度から精神障害者保健福祉手帳取得の対象とした。診断基準を要約すると「後天性の器質性脳損傷に基づく記憶障害,注意障害,遂行機能障害,社会的行動障害などの認知障害を主たる要因として,日常生活及び社会生活への適応に困難を有する障害を行政的に高次脳機能障害と呼び,これを有する者を高次脳機能障害者と呼ぶ」となる。手帳を所持した者が利用する支援サービスを適切に提供すために全都道府県に高次脳機能障害支援拠点機関を設置しその数は109か所であり,都道府県の指定を受けて支援拠点機関で働く支援コーディネーターは382人を数える。平成29年度に支援拠点機関を相談に訪れた者は97,381人(延べ人数)に上った。

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The diagnostic criteria and administrative countermeasures of neurocognitive disorder due to TBI
中島 八十一*1,2
*1国立障害者リハビリテーションセンター 
*2長野保健医療大学保健科学部