臨床精神医学第48巻第4号

頭部外傷に対する薬物療法(てんかんを含む)

  • 田渕 肇(慶應義塾大学)
  • 発行日:2019年04月28日
  • 〈抄録〉
    頭部外傷後では,急性期後にもさまざまな後遺症(精神症状・認知機能障害など)が生じる。また遅発性のてんかんが生じることも少なくない。これらの症状は,たとえ軽症であっても患者の日常生活活動や,社会生活への適応に少なからず影響を及ぼすため,生活状況の回復を妨げる大きな要因となっている。しかし,頭部外傷後遺症や外傷後てんかんに対する薬物療法について有効的な治療法を示すエビデンスは乏しく,実臨床の現場では,頭部外傷以外の理由で類似の状態が生じている患者に対する治療方法(薬物療法)が選択されることも多い。本稿では慢性期における頭部外傷患者に対する薬物療法について,これまでに示された知見などを紹介しながら概説する。

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Pharmacotherapy in traumatic brain injury(and post-traumatic epilepsy)
田渕 肇
慶應義塾大学医学部精神神経科学教室