臨床精神医学第48巻第4号

反復性頭部外傷によって引き起こされる神経変性疾患:慢性外傷性脳症(chronic traumatic encephalopathy:CTE)

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  • 高畑 圭輔(放射線医学総合研究所)
  • 発行日:2019年04月28日
  • 〈抄録〉
    脳震盪などの反復性軽度頭部外傷によって遅発性に発症する神経変性疾患が注目されている。かつてはボクサー脳症と呼ばれていた病態であるが,ボクシングだけでなく幅広い原因で引き起こされることが明らかとなり,現在は慢性外傷性脳症(chronic traumatic encephalopathy:CTE)と呼ばれている。神経病理学的には,脳溝深部や脳血管周囲に出現する神経原線維変化を特徴とし,神経変性疾患の中ではタウオパチーの一員として位置づけられる。CTEは,不眠,抑うつ,自殺企図,薬物依存などの精神症状が引き起こされる頻度の高い病態であるが,精神医学において十分に認識されているとは言い難い状況である。本稿では,CTEの臨床的特徴,神経病理およびタウイメージングを活用した生前診断法の開発に向けた取り組みについて解説する。

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Epidemiology, neuropathology and tau PET findings of chronic traumatic encephalopathy
高畑 圭輔*1,2
*1量子科学技術研究開発機構 放射線医学総合研究所 脳機能イメージング研究部 
*2慶應義塾大学医学部 精神神経科学教室