臨床精神医学第48巻第2号
2018 年診療報酬改定における精神科薬物療法の最適化
電子書籍のみ
- 築地 茉莉子(千葉大学)
- 発行日:2019年02月28日
- 〈抄録〉
平成24年の診療報酬改定から向精神薬の適正化が求められ,一定の取り組みが各医療機関でなされた。しかし6年たった2018年の診療報酬改定でもさらなる,特にベンゾジアゼピン系薬の適正化が求めらた。具体的にどのような適正化が求められたのか,向精神薬調整連携加算,多剤処方,長期ベンゾジアゼピン系薬処方による減点,精神療養病棟入院料の包括範囲からのクロザピン除外,一般名処方について述べる。今回の改定をきっかけとして患者家族を含めた多くの職種が理解できるような処方,ベンゾジアゼピン系薬による依存者をつくらない処方が広まることが期待される。また,患者の生活の質の向上のために精神科薬物療法の最適化が必要であることを考えたい。
詳細
Optimization of psychiatric drug therapy in medical fee revision in FY 2018
築地 茉莉子
千葉大学医学部附属病院薬剤部