臨床精神医学第48巻第2号
2018 年度精神科診療報酬改定を受けて─総合病院の立場から─
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- 加藤 温（国立国際医療研究センター病院）
- 発行日：2019年02月28日
- 〈抄録〉
2018年度精神科診療報酬改定については，日本総合病院精神医学会からの改定要望に関して直接認められたものはなかった。しかし前回の2016年度改定では，精神科急性期医師配置加算の登場や総合入院体制加算の整備などがあり，総合病院精神科が大きく評価される流れにあることは確かである。これらの加算の要件として精神科リエゾンチームの存在が入り，チーム活動が精神科だけではなく，病院全体の評価につながるようになった。リエゾンに対する注目度が高まり，その活動範囲も院内から院外，地域までの拡がりをみせつつある。一方で，精神科救急をはじめとした精神科本来の入院・外来業務も地域の総合病院の重要な役目である。このように総合病院精神科の機能は多様である。精神科リエゾンや身体合併症医療はもちろんのこと，精神科救急を含めた地域精神保健活動も総合病院精神科の責務である。今後もこれらの活動をバックアップできるような診療報酬による支えを求めていきたい。
詳細
Considering the FY 2018 revision of medical fee from the viewpoint of general hospital psychiatry
加藤 温＊1,2
＊1国立国際医療研究センター病院精神科
＊2日本総合病院精神医学会