臨床精神医学第53巻第5号

うつ病や不眠症はなぜ女性に多いか─患者の理解を深めるために─

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  • 松島 英介(しろかねたかなわクリニック)
  • 発行日:2024年05月28日
  • 〈抄録〉精神疾患の出現率について性比をみると,うつ病や不眠症は男性に比べ女性で有病率が高い。では,なぜうつ病や不眠症は女性に多いのであろうか。うつ病では,遺伝的リスクや性ホルモンの変動などの生物学的要因,神経症傾向や反芻などの心理的要因,小児期の逆境体験や日常生活でのストレスなどの環境面の要因がその背景として考えられる。一方,睡眠については,もともと女性は男性に比べその質は客観的には良好であるが,主観的には自分の睡眠に対する評価が低い。また不眠症は女性で有病率が高く,加齢によってこの傾向は増すことが報告されている。その一番大きい要因は女性における性ホルモンの変動と考えられるが,その他女性にうつ病が多いことなども関係していることが指摘されている。精神疾患の中でも,この2つの疾患の病態をさらに研究することで新たな知見が見いだされ,それによって患者への理解が深まれば,臨床に大きな貢献を果たすと思われる。

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Why depression and insomnia are more common in women? –for better understanding of patients–
松島 英介
しろかねたかなわクリニック