臨床精神医学第53巻第1号

クライネ-レビン症候群

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  • 本多 真(東京都医学総合研究所)
  • 発行日:2024年01月28日
  • クライネ-レビン症候群(KLS)は,100万人に3 ~ 4人という稀な疾患で,数日から数週間続く過眠期が反復して生じ,間欠期には病相期の症状が消失するという特異な経過を示す。過眠期が遷延する場合もあるが,過眠期と間欠期の移行は数日以内で完了する。歴史的には過食を伴う亜型を指したが,現在は疾患の総称として用いられる。KLSは眠気にも特徴があり,過眠期での覚醒中は,開眼して排泄や摂食は可能であるが,周囲に対し全く無気力無関心で自発性がなく行動の記憶が不十分なことから質的な意識障害が存在すると考えられる。間欠期と比べ過眠期では脳波の基礎律動が徐波化し軽度の意識水準低下が存在する。離人症様の現実感喪失,過食や性的関心亢進などの脱抑制行動,抑うつなど多彩な随伴症状の出現も過眠期を特徴づける。病態未解明で治療法も未確立である。再発予防を目的とし,炭酸リチウム服用と感染や睡眠不足・疲労の回避を指導する治療が行われる。

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Kleine-Levin syndrome
本多 真
東京都医学総合研究所睡眠プロジェクト