臨床精神医学第51巻第2号

精神医学・遺伝学における症例報告の意義と倫理

電子書籍のみ

  • 久島 周(名古屋大学)
  • 発行日:2022年02月28日
  • 〈抄録〉
    ゲノム解析技術の急速な発展を背景に,精神疾患の発症に関わる病的バリアントの同定が進んでいる。一方で,病的バリアントを有する精神疾患患者の症例報告はそれほど多くはない。症例報告は,病的バリアントに関連する表現型を明らかにするうえで貴重な情報源であり,診断,予後,治療反応性に関する貴重な情報をもたらす。しかし,精神疾患患者の臨床経過は長期間に及ぶことも多く,表現型情報は多岐にわたるため,こういった情報をまとめて,質の高い症例報告を書くことは容易ではない。筆者は,ゲノム解析を通じて発症に関わる病的バリアントの同定を行い,症例報告を行ってきた。本稿では,文献的な考察も行いながら,質の高い症例報告に必要な要素について述べる。最後に,症例報告に関わる倫理的事項についても触れる。

電子書籍のご購入

1,324円(税込)

決済方法:クレジットカード
ご購入には会員登録が必要です
電子書籍の返品はできません

カートに入れる

デモ版ご確認のお願い

初めて電子書籍をご購入される際は、事前にデモ版をご覧いただき、ご利用される環境での動作確認を行ってください。

デモ版を見る

電子書籍の閲覧にはインターネットに接続された環境が必要です。オフラインではご利用いただけません。

電子書籍の動作環境

お気に入り登録にはログインが必要

詳細

Significance and ethics of case reports in psychiatric genetics
久島 周*1,2
*1名古屋大学医学部附属病院ゲノム医療センター
*2名古屋大学大学院医学系研究科精神医学分野