臨床精神医学第51巻第2号

病跡学(パトグラフィ)の現状と課題

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  • 田中 伸一郎(獨協医科大学埼玉医療センター)
  • 発行日:2022年02月28日
  • 〈抄録〉
    病跡学(パトグラフィ)とは,人間の創造の秘密を探求しようと試みる学問である。研究の目的は,対象である創造者がどのような時代に生き,どのような人生を送り,いかにして創造性を発揮し,いかなる創造的活動を行ったのかという精神の軌跡(trajectory)を描き出すことにある。対象は小説家,作家,画家,作曲家,哲学者,科学者などのなんらかの病気を患っていた(と推察される)人物であり,方法は事例研究(case study)が主である。本稿では,病跡学の歴史と英語圏の病跡学の現状を通覧したのち,日本の病跡学に登場した新領域としてエピ・パトグラフィ,作中人物の病跡学,サルトグラフィの三つを紹介し,これからの病跡学の課題について私見を述べた。最後に,今日の臨床精神医学において,はたして病跡学は必要なのだろうかという問いに対する答えを示した。

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The current situation and issues of pathography
田中 伸一郎
獨協医科大学埼玉医療センターこころの診療科