臨床精神医学第48巻第9号
自閉スペクトラム症者へのロボットを用いた介入の潜在性
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- 熊﨑 博一(国立精神・神経医療研究センター)
- 発行日:2019年09月28日
- 〈抄録〉
自閉スペクトラム症は社会性・コミュニケーションの障害などの症状を有する発達障害である。現在まで自閉スペクトラム症者に対するさまざまな介入が行われているが,そもそもヒトが主体となる介入にはモチベーションを維持することが難しい現状があった。一方で自閉スペクトラム症者の多くは最新のテクノロジーへの興味が強く,また外見がヒトと比べるとシンプルなこともあり,ロボットに対しては向社会的態度を示すことも多い。現在世界各地で多様なロボットを用いた自閉スペクトラム症者へのパイロットスタディが始まっている。本項ではその現状をお伝えするとともに今後の予想される展開についても探っていく。
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Latency of robotic intervention for individuals with autism spectrum disorders
熊﨑 博一
国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所児童・予防精神医学研究部