臨床精神医学第48巻第9号

  • 特集/精神科領域における情報通信技術(ICT:Information and Communication Technology)とAIの活用
  • 発行日:2019年09月28日
  • 〈企画趣旨〉
     我が国の携帯電話とスマートフォンの個人保有率は84%となり,多くの人がインターネットを活用している。医療の世界でも電子カルテの導入やレセプトオンラインが進められ,ICTとAIは入り込んできている。IoTはあらゆる事物の情報をネットワークで収集して解析に供する技術であり,遠隔医療,自己疾病管理,AI診断などへの応用が考えられる。
     一見,精神科臨床は,このようなICTの進歩から取り残されているように思われるかもしれないが,このような印象は必ずしも正しくない。VR技術は精神障害の脱感作療法にいち早く実用化されているし,AIを活用した自殺の予測なども報告されている。考えてみれば,「いのちの電話」運動もICTを活用した介入のはしりかもしれない。
     本特集では,精神科領域でどのようなICTやAIを活用した診療活動が期待されているかを論じていただく。

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〈目次〉
医療のICT化と精神科領域 (九州大学病院メディカル・インフォメーションセンター)中島 直樹
精神科領域における電子化された生涯健康記録(EHR)とソーシャル・ヘルス・レコード(PHR)の可能性 (慶應義塾大学)藤井 進・他
先端技術を利用した精神症状の定量評価・治療 (慶應義塾大学)中島 和樹・他
統合失調症の診療におけるAIの活用 (国立精神・神経医療研究センター)三浦 健一郎・他
AIに精神療法は可能か? (京都大学)岡野 憲一郎
インターネットを用いた認知行動療法 (東京歯科大学市川総合病院)中尾 重嗣
精神科病院におけるAI技術の活用 (桶狭間病院藤田こころケアセンター)藤田 潔
VRによるエクスポージャー療法 (心療内科・神経科赤坂クリニック)貝谷 久宣・他
スマートフォンのアプリケーションを用いた自殺予防 (札幌医科大学)白石 将毅・他
自閉スペクトラム症者へのロボットを用いた介入の潜在性 (国立精神・神経医療研究センター)熊﨑 博一
シリーズ なんの症状? Q & A(第5回) 太田 敏男
研究報告 過性てんかん性健忘と記憶想起 白河 裕志
海外だより EUCOMSによるコンセンサス・ペーパー─世界の精神保健改革の中間総括─ 伊勢田 堯