肝胆膵第83巻第1号
サルコペニアとNAFLD/NASH
電子書籍のみ
- 清水 雅仁，他（岐阜大学）
- 発行日：2021年07月28日
- 〈要旨〉
サルコペニアは慢性肝疾患患者の予後やQOLを低下させる．近年，NAFLD/NASHやその背景にある肥満が，サルコペニアの増悪因子であることが報告されている．一方，サルコペニアがNAFLDのリスクを高め，肝線維化を促進することも明らかになっている．したがってNAFLD/NASHとサルコペニアの間には，互いに悪影響を及ぼし，肝および骨格筋機能を低下させる「負のスパイラル」が存在する．特にサルコペニアを合併したNAFLD/NASH患者の治療においては，重要な代謝器官である肝臓と骨格筋の機能を同時に改善する栄養療法や運動療法が重要である．
詳細
Sarcopenia and the pathogenesis of NAFLD/NASH
清水 雅仁 華井 竜徳
岐阜大学大学院医学系研究科内科学講座消化器内科学分野