肝胆膵第83巻第1号

NAFLD/NASHの病態形成と遺伝子多型

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  • 伊藤 義人,他(京都府立医科大学)
  • 発行日:2021年07月28日
  • 〈要旨〉
    生活習慣病といわれるメタボリック症候群はNAFLD/NASHの主要な基盤であり,食生活や運動習慣の見直しが病態を改善する.しかし,NAFLD/NASH には人種や性差もあり,遺伝的素因も病態形成に関わるとの知見が集積されている.現在までに多数の遺伝子多型がNAFLD/NASH の病態に関与するとの報告があるが,PNPLA3,GCKR,TM6SF2,MBOAT7,HSD17B13などの遺伝子多型が重要である.特に,PNPLA3遺伝子の一塩基多型(rs738409: C >G)は肝細胞における脂肪蓄積のみならず肝星細胞の肝線維化促進にも関わる.PNPLA3 のI148M変異体は脂質分解に重要なlipase をco-factorを介して阻害することや肝星細胞のretinol産生を低下させることでNAFLD/NASH の病態形成に大きく関わり,PNPLA3は疾患感受性遺伝子であると確認されている.さらに,肝細胞からのVLDL分泌に関わるTM6SF2遺伝子多型や広く慢性肝疾患の炎症・線維化進展に関わるHSD17B13遺伝子多型もNAFLD/NASH の病態形成に重要と考えられる.

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詳細

The role of genetic variants in the pathogenesis of NAFLD/NASH
伊藤 義人 山口 寛二 楳村 敦詩 森口 理久 瀬古 裕也 奥田 圭一郎 片岡 星太
京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学