肝胆膵第81巻第1号
DAA治療後における肝硬度の経時的変化と肝発癌
電子書籍のみ
- 厚川 正則,他(日本医科大学)
- 発行日:2020年07月28日
- 〈要旨〉
本邦において2014年にインターフェロン(IFN)フリーdirect acting antivirals(DAA)併用療法が承認されてから5年以上が経過し,sustained virologival response(SVR)獲得後のフォローアップについてさまざまな課題が明らかとなっている.近年ではSVR獲得により肝臓の線維化は改善するという報告が多くみられるが,一方でSVR獲得後も一部の症例では長期にわたり肝発癌のリスクが高い状態が持続することも明らかとなってきている.本稿ではこれまでの国内外の報告を振り返りつつ,自験例の成績を示しながら,IFNフリーDAA併用療法によるSVR獲得後の長期的な肝硬度の変化および肝発癌のリスク因子について検討したい.
詳細
Change of liver stiffness and development of hepatocellular carcinoma after achievement of sustained virological response with IFN-free DAA therapy
厚川 正則 近藤 千紗 大久保 知美 新井 泰央 糸川 典夫 岩切 勝彦
日本医科大学付属病院消化器肝臓内科