肝胆膵第81巻第1号

ソホスブビル・ベルバタスビル治療のReal World

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  • 長沖 祐子,他(マツダ株式会社マツダ病院)
  • 発行日:2020年07月28日
  • 〈要旨〉
    C型肝炎関連非代償性肝硬変例に対しソホスブビル+ベルバタスビル(SOF/VEL)療法が使用可能となった.非代償性肝硬変例に対するSOF/VEL市販後の有効性および安全性を多施設共同により検討した.16例に対しSOF/VEL療法を行い全例で明らかな有害事象を認めず治療完遂し得た.治療終了時全例で血中HCVの陰性化が得られたが,治療終了後,4例で再燃が生じsustained virological response(SVR)12 は12例(75%)で得られた.SVR 12率はChild Bでは100%,Child Cでは40%であり,肝予備能の低下に伴い治療効果は低下していた.Genotype 1b型においてNS5A-L31/Y93野生型では全例でSVR 12が得られたが,耐性変異を有する症例のSVR 12率は40%であった.非SVR例の一部には再燃時にNS5A領域の新たな耐性変異が獲得されていた.SVR12例では,治療終了時およびSVR 12達成時に血中アルブミン値の有意な増加が認められ,83%でChild-Pugh スコアの改善を認めた.

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詳細

Real-world efficacy of sofosbuvir plus velpatasvir therapy for patients with hepatitis C virusrelated decompensated cirrhosis
長沖 祐子*1 今村 道雄*2 相方 浩*2 茶山 一彰*2 辻 恵二*3
*1マツダ株式会社マツダ病院消化器内科
*2広島大学大学院医系科学研究科消化器・代謝内科学
*3広島赤十字・原爆病院 第二消化器内科