臨床精神医学第51巻第8号

自閉スペクトラム症の認知行動療法─中核特性に対する治療メカニズム─

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  • 大島 郁葉(千葉大学)
  • 発行日:2022年08月28日
  • 〈抄録〉
    自閉スペクトラム症(ASD)は社会的コミュニケーションと限定的・反復的行動を中核症状とする神経発達症の一つである。ASDの治療法に確定的なものはないが,認知行動療法(CBT)は,社会モデルを軸とし,うつや不安などの併存症に対し,一定の効果が確認されている。本稿では,CBTの変遷や治療メカニズムの理論を概説したうえで,ASDの社会的コミュニケーション障害や限定的・反復的行動への対処方略を増強するCBTである,「ASDに気づいてケアするプログラム(Aware and Care for my Autistic Traits:ACAT)」を紹介した。その中で,CBTの技法であるモニタリングや外在化,メタ認知などを用いることで,患者が自身の中核特性を認識することができ,その中核特性に対する対処や合理的配慮の計画を考え,実行するプロセスについて述べた。一方,ASDの支援としてのCBTはごく一部であり,アセスメントや診断,告知のプロセスの中でCBTも行うべきである。

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Cognitive and behavioural therapy for autistic spectrum disorders –treatment mechanisms for core characteristics–
大島 郁葉
千葉大学子どものこころの発達教育研究センター