肝胆膵第79巻第5号

自己免疫性膵炎の線維化形成機序-1型と2型AIPでの差異-

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  • 能登原 憲司(倉敷中央病院)
  • 発行日:2019年11月28日
  • 〈要旨〉
    慢性膵炎にみられる線維化は欠損した組織を置換する線維化で,線維化の形態も含めて慢性炎症の際に普遍的にみられる変化と考えられる.それに対して,1型自己免疫性膵炎の線維化は花筵状線維化と呼ばれ,線維化のなかに細胞成分豊富な部分が散在する特異な形態を示す.さらに小葉内以外にも膵境界部,膵管上皮・動脈・神経の周囲といった特異な分布を示し,組織欠損を置換する線維化とは異なっている.2型自己免疫性膵炎の線維化は小葉内,小葉間にみられ,小葉の炎症に対する反応と考えられるものであるが,線維芽細胞を含む繊細な線維化で急性炎症を思わせることが多い.2型自己免疫性膵炎が急性膵炎の臨床像を示すことに,矛盾しない病理所見である.

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Mechanism of fibrosis in type 1 and type 2 autoimmune pancreatitis
能登原 憲司
倉敷中央病院病理診断科