肝胆膵第79巻第5号

非侵襲的線維化マーカーによる経時的線維化評価(SWE,VTQなども含めて)

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  • 青木 智子,他(近畿大学)
  • 発行日:2019年11月28日
  • 〈要旨〉
    近年,ウイルス性肝炎の治療薬や抗線維化薬の開発が進み,肝線維化が改善する慢性肝炎症例がみられるようになってきた.針生検は侵襲的で入院を要する検査であるため,非侵襲的に繰り返して肝線維化を定量評価できる手法が求められている.血清線維化マーカーとしては,ヒアルロン酸,M2BPGiなどや生化学検査項目を組み合わせたFIB-4 indexが頻用されており,肝硬変診断のAUROCは0.83~0.94と報告されている.また,超音波SWEには,FibroScan®やpoint SWE,2D-SWEなど多くの機種があるが,それぞれの機種の相関は良好で,肝硬変診断のAUROCは0.90以上という報告がほとんどである.ただし,これらの検討は針生検によるものがほとんどで,十分な組織量のとれる手術検体で検討された報告は少ない.近年は小児領域でも超音波SWEの有用性が報告されるようになっており,利用の場面が広がってきている.このように肝線維化を横断的に診断する手法は確立されつつある一方で,経時的な線維化の改善の程度を評価する手法に関してはまだまだエビデンスが足りないのが現状である.今後,簡便・非侵襲的に肝線維化の推移を評価できるモダリティが確立されることを期待している.

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Evaluation between ultrasonic shear wave elastography and pathological improvement
青木 智子*1 飯島 尋子*2 工藤 正俊*1
*1近畿大学医学部消化器内科
*2兵庫医科大学超音波センター/内科学(肝・胆・膵科)