臨床精神医学第47巻第3号

研究報告 措置入院となった精神障害者の治療転帰に関する後ろ向きコホート研究(その1)-措置解除された患者の長期転帰に影響する因子について-

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  • 瀬戸 秀文・他(長崎県精神医療センター)
  • 発行日:2018年03月28日
  • 〈抄録〉
    全国76の精神科医療機関を対象に,2010年4 月1日から2011年3月31日において措置解除となった1,421例(44.3±14.4歳,男性940 例,女性481 例)について,後ろ向きコホート調査を行い,通院継続状況や再入院状況を検討した。診断ICDカテゴリーはF0:83例,F1:153例,F2:822例,F3:154例,F4:48例,F6:85例,F7:40例,F8:24例,F9:6例,情報欠損6 例であった。措置入院期間の中央値43.6 日,全入院期間は71.4 日であった。措置解除後の処遇は,入院継続822例,通院405 例,転医140例などであった。再入院まで平均462 日,最終受診までは平均479日で,ともに統合失調症ではほかより延長していた。入院継続例では,通院医療,転医,その他より最終受診までの期間が延長しており,解除後の入院で医療継続の下地となる関係の強化や環境調整がなされた可能性がある。

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Retrospective cohort study of patients with mental illness hospitalized compulsorily by prefectural governors (Part 1): Factors affecting long-term outcomes of patients who were released from involuntary hospitalization by prefectural governor
瀬戸 秀文1,2) 稲垣 中3) 島田 達洋4) 小口 芳世5) 小泉 典章6) 吉住 昭2,7)
1)長崎県病院企業団長崎県精神医療センター
2)国立病院機構肥前精神医療センター臨床研究部社会精神医学部門 
3)青山学院大学保健管理センター
4)栃木県立岡本台病院 
5)聖マリアンナ医科大学医学部神経精神経科学教室
6)長野県精神保健福祉センター
7)医療法人社団翠会八幡厚生病院