臨床精神医学第47巻第3号

ペランパネル-グルタミン酸による興奮毒性に着目して開発された抗てんかん薬-

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  • 高野 広樹(エーザイ株式会社)
  • 発行日:2018年03月28日
  • 〈抄録〉
    グルタミン酸は中枢神経系で広く利用される興奮性神経伝達物質であり,脳内ではその制御機構が破綻すると神経細胞死につながる細胞毒性を示すことが知られている。ペランパネルは,グルタミン酸による興奮毒性に着目した探索研究によって本邦で発見された選択的AMPA受容体拮抗剤である。AMPA受容体はグルタミン酸受容体の一種であり,多くの神経疾患に関与していると考えられている。ペランパネルは抗てんかん薬として欧州および米国では2012年,本邦では2016年に製造販売承認を取得し,現在は実臨床での使用経験が蓄積されつつある。本稿ではペランパネルの作用機序,薬物動態,臨床成績などの特性に加え,てんかん関連病態で今後期待される臨床像の一例として,脳腫瘍関連てんかん,海馬硬化を伴う内側側頭葉てんかん,てんかん重積状態について,その背景となる基礎的知見とともに現時点で報告されている臨床エビデンスを概説する。

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Perampanel –an antiepileptic drug developed by targeting glutamate excitotoxicity–
高野 広樹
エーザイ株式会社メディカル本部