臨床精神医学第47巻第3号
ドパミンD2受容体部分アゴニスト系抗精神病薬の創薬研究-新たなイノベーションを目指して-
電子書籍のみ
- 菊地 哲朗・他(大塚製薬株式会社)
- 発行日:2018年03月28日
- 〈抄録〉
世界で初めて大塚製薬はドパミンD2受容体部分アゴニスト作用を有する抗精神病薬アリピプラゾール(エビリファイ®)の創製に成功した。アリピプラゾールは米国で2002年11月に統合失調症を効能として承認取得し,日本では2006年3月に同効能で承認取得して,現在では世界65か国以上で承認されている。また大塚製薬は米国で2015年7月に世界で2つ目のドパミンD2受容体部分アゴニスト系抗精神病薬ブレクスピプラゾール(レキサルティ®)についてうつ病の補助療法および統合失調症の効能で承認取得し,日本においても2018年1月に統合失調症の効能で承認取得した。本特集のテーマが「中枢薬の新たなイノベーション」であることより,本稿では,大塚製薬が約40年にわたって挑戦してきた抗精神病薬の創薬研究の経緯とその成果を紹介したい。
詳細
Discovery research of dopamine D2 receptor partial agonist antipsychotics –Toward a new innovation–
菊地 哲朗1) 前田 健二2) 鈴木 幹生3) 広瀬 毅3) 二村 隆史3)
1)大塚製薬株式会社医薬品事業部新薬研究部門
2)同 先端創薬研究所
3)同 中枢神経疾患研究所