臨床精神医学第54巻第7号
結 核
電子書籍のみ

- 石橋 令臣(東京医科大学八王子医療センター)
- 発行日:2025年07月28日
- 〈抄録〉
核はMycobacterium tuberculosisによる感染症である。症状は発熱,咳嗽,寝汗,体重減少などを呈する。肺結核の場合,感染性を有する患者の50%が無症状となる。肺結核を除く結核性胸膜炎,皮膚結核,結核性骨髄炎は肺外結核と呼ばれる。貧困,低栄養,HIV感染症が発症リスクとなる。日常診療においては,慢性咳嗽や胸部異常陰影を確認した際には結核を鑑別することが望まれる。日本の罹患率は2020 年,人口10万人あたり9.0人と低下したが,鑑別疾患として想起されることが遅れ,結核診療に触れることも少なくなった側面も持つ。肺結核は空気感染で波及する。患者より出た飛沫核により空気中を数時間漂い,吸入することにより感染する。初感染を経て加齢,免疫の低下などの影響を受け,2 年以内に6 ~ 7%が結核症を発症する。個人防護具は,患者にはサージカルマスク,医療従事者にはN95マスクを装着する。肺外結核では標準予防などの感染対策を実施する。
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Tuberculosis
石橋 令臣
東京医科大学八王子医療センター感染制御部