臨床精神医学第54巻第7号
肺 炎
電子書籍のみ

- 黒田 浩一(藤田医科大学岡崎医療センター)
- 発行日:2025年07月28日
- 〈抄録〉
高齢化の進展に伴い,精神病床における高齢入院患者の割合が増加し,肺炎は重要な身体合併症の一つとなっている。精神病床における肺炎は,医療・介護関連肺炎に分類されるが,この医療・介護関連肺炎は,市中肺炎と比較すると,薬剤耐性菌が検出される可能性が高いことが知られている。診断に際しては,咳嗽や喀痰などの典型的な身体症状を欠くことも多く,食欲低下や意識障害などの非特異的症状やバイタルサインの変化から肺炎を疑い,画像検査や微生物学的検査を通じて,診断を確定することが求められる。診断後は,重症度と薬剤耐性菌リスクを評価したうえで,適切な抗菌薬を選択する。再発予防には,肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチンなどのワクチン接種,口腔ケア,嚥下障害・誤嚥の原因となり得る薬剤の調整,早期の総合的なリハビリテーションなどが重要であり,多職種連携による包括的な介入が求められる。
詳細
Pneumonia
黒田 浩一
藤田医科大学岡崎医療センター総合診療科