臨床精神医学第52巻第1号

コロナ禍にうつ病はかわったか

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  • 小林 聡幸(自治医科大学)
  • 発行日:2023年01月28日
  • 〈抄録〉
    2019年暮れに中国武漢から広がった新型のコロナウイルス(SARS-CoV-2)によるCOVID-19パンデミックは,日本では2020 年3月下旬からはじまり,2022年現在も終息していない。正体不明のウイルスに蹂躙される初期の状況から,「自粛」を要請する世間の目に晒される社会環境,ワクチン開発の期待と反ワクチン言説による不安,感染防御と社会経済活動の再開との葛藤など状況は推移した。このコロナ禍において,うつ病が変わったかを,筆者の臨床経験と文献渉猟により概観した。頻度の問題について,COVID-19の後遺症は精神障害の発症を全般に増やしている可能性があるが,一般人口ではうつ病が増えたという証拠には乏しいようである。日本では自殺者は増えたが,世界的な傾向ではない。SARS-CoV-2は神経病変を起こし得るものの,うつ病との関係は不明である。コロナ禍がうつ病妄想などを修飾することも稀であろうと思われる。

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Has depression changed under COVID-19 crisis ?
小林 聡幸
自治医科大学精神医学講座