臨床精神医学第52巻第1号
書籍・雑誌販売のみ
- 特集/今，あらためて考えるうつ病の診断と治療
- 発行日：2023年01月28日
- ＜企画趣旨＞
今般のコロナ禍で不安，うつ病の増加が明らかとなっている。これまでに数多くのうつ病概念が提唱され，臨床場面で役立てられてきた。新型うつ病やディスチミア親和型うつ病は今どうなっているのであろうか？ 10年前では考えられなかったソーシャルネットワークの隆盛で対人様式は大きく変わってきている。コロナ禍はそれにどのように影響し，それがうつ病の病態や治療にどのように影響したのであろうか？ うつ病治療の基本は休養と薬物治療だが，うつ病治療のガイドライン策定は私たちの治療態度にどのように影響しているのであろうか？
あらためて昨今のうつ病について再考し，実際の診療場面で行われているうつ病治療について深掘りしたい。
詳細
＜目次＞
「新型うつ病」おわりました （虎の門病院）大前 晋
コロナ禍にうつ病はかわったか （自治医科大学）小林 聡幸
適応障害とうつ病は鑑別できるか （聖マリアンナ医科大学）小口 芳世
成人期の自閉スペクトラム症者にみられる抑うつの診断と対応 （虎の門病院分院）佐々木 雅明
外来で使えるシンプルなうつ病の診立てと薬物療法 （湊川病院）白川 治
治療抵抗性うつ病の見立てと治療─今後の展望─ （京都大学）諏訪 太朗
うつ病の認知行動療法update （慶應義塾大学）天野 瑞紀・他
うつ病の一次予防・二次予防 （済生会横浜市東部病院）辻野 尚久
うつ病治療におけるrTMS の位置づけ （大阪医科薬科大学）辻 明里・他
アルコールと抑うつ （神奈川県立精神医療センター）小林 桜児
子どものうつ病は見逃されているのか （東海大学）木本 啓太郎・他
最新の研究成果で老年期のうつ病診療は変わるか （鹿児島大学）福原 竜治・他
リエゾンで診るうつ病─最近の動向─ （東京医科歯科大学）竹内 崇・他
研究報告
（日本版）自傷・自殺未遂レジストリの構築 大内 衆衛