臨床精神医学第51巻第10号

磁気けいれん療法

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  • 林 大祐・他(国立精神・神経医療研究センター病院)
  • 発行日:2022年10月28日
  • 〈抄録〉
    磁気けいれん療法(MST)は,反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)を応用した新しいけいれん療法である。現在までの臨床試験によると,MSTは,電気けいれん療法(ECT)に劣らない抗うつ効果を示し,最近では統合失調症に対してもECTと同等の有効性が報告されている。MSTではECTより発作後の回復が早く,認知機能障害が少ないとされるが,これらの特徴は,MSTのけいれん発作が脳内のより限局した領域に作用するためと考えられる。MSTでは刺激頻度によって異なる発作特性と治療反応性を示し,ECTとは別の抗うつ機序が示唆されている。MSTの刺激パラメータや発作モニタリング手法などの標準化は今後の課題である。2022年5月より,当院でMSTの臨床研究を開始し,高齢のうつ病患者に対して安全に実施することができた。今後,MSTの国内導入にあたっては,日本人を対象とした有効性,安全性の検証が必要である。

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Magnetic seizure therapy (MST)
林 大祐*1 五十嵐 俊*1 野田 隆政*1 鬼頭 伸輔*1,2
*1国立精神・神経医療研究センター病院
*2東京慈恵会医科大学精神医学講座