臨床精神医学第51巻第10号

新世代の抗うつ薬─米国で承認/第Ⅲ相の抗うつ薬─

電子書籍のみ

  • 櫻井 準(杏林大学)
  • 発行日:2022年10月28日
  • 〈抄録〉
    従来とは異なる機序で作用する抗うつ薬や即効性のある抗うつ薬の開発は喫緊の課題である。esketamineはα-アミノ-3-ヒドロキシ-5-メソオキサゾール-4-プロピオン酸受容体に作用する点鼻薬で,種々の第Ⅲ相試験で即効性と強力な効果を示し,米国で治療抵抗性うつ病(TRD)と自殺念慮・行動のある大うつ病性障害に対して認可されている。brexanoloneはγ-アミノ酪酸受容体に働く薬剤で,60時間かけて持続静脈注射する。第Ⅲ相試験で即効性と持続性を示し,米国で産後うつ病に対して認可されている。AXS-05は,非選択的N-メチル-D-アスパラギン酸受容体拮抗薬と抗うつ薬bupropionの合剤で,TRD患者を対象とした第Ⅲ相試験でプラセボに対する優越性とbupropionよりも早い効果を示した。近い将来これら新しい作用機序を持つ薬剤の検証が進み,うつ病治療の選択肢が増えることが期待される。

電子書籍のご購入

1,324円(税込)

決済方法:クレジットカード
ご購入には会員登録が必要です
電子書籍の返品はできません

カートに入れる

デモ版ご確認のお願い

初めて電子書籍をご購入される際は、事前にデモ版をご覧いただき、ご利用される環境での動作確認を行ってください。

デモ版を見る

電子書籍の閲覧にはインターネットに接続された環境が必要です。オフラインではご利用いただけません。

電子書籍の動作環境

お気に入り登録にはログインが必要

詳細

New generation antidepressants –antidepressants in phase Ⅲ trials or approved in the United States–
櫻井 準
杏林大学医学部精神神経科学教室