臨床精神医学第51巻第10号

臨床精神医学からみた双極性障害のゲノム研究─リチウム治療反応性に焦点をあてて─

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  • 水野 萌・他(藤田医科大学)
  • 発行日:2022年10月28日
  • 〈抄録〉
    双極性障害発症における遺伝的寄与は大きく,ゲノム解析は数多くの関連遺伝子同定に成功している。しかし,集団内での頻度が高い遺伝子多型の効果量は小さいことから,直接的な臨床応用は困難な状況にある。他方,薬剤反応性や副作用の遺伝的リスク同定を目指す薬理遺伝学・ゲノム学(PGt/PGx)も臨床応用に重要であるが,特に双極性障害においてはいまだ実用段階にない。本稿では,ゲノム解析の主要な方法論である全ゲノム関連解析(Genome-Wide Association Study:GWAS)とそこから得られた双極性障害感受性・薬剤反応性の結果を概説する。また,GWASから得られたデータを用いて算出するポリジェニックリスクスコア(Polygenic Risk Score:PRS)を利用した「リチウム反応性PGx」研究に着目し,ゲノム医科学から得られた知見を臨床的に応用した場合の意義と現在の立ち位置について考察する。

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Genomic research for bipolar disorder from viewpoint of clinical psychiatry –focusing on lithium response–
水野 萌 齋藤 竹生 二宮 光平 池田 匡志 岩田 仲生
藤田医科大学医学部精神神経科学